資料③

この資料では、運動現象学的動感システムに関する研究が論じられています。特に、運動を学ぶ際の身体的な経験と、その経験をどのように理論的に捉え、指導に活かすかについて詳しく述べられています。

運動現象学とは、運動における人間の主観的な体験や感覚を重視し、それを科学的に分析する学問です。例えば、ある運動が「なんとなく違う」や「良い感じがする」といった漠然とした感覚は、実際には身体の深いところで生じる重要な経験であり、それを理解し指導に活かすことが求められます。

↓↓↓↓↓具体的なポイント↓↓↓↓↓

  1. 運動の学び方
    運動は、ただ理論を学ぶだけでなく、身体での経験を通じて自得(じとく)することが重要とされています。つまり、運動は経験の中で習得されるものであり、その過程で感じる微妙な感覚を捉えることが必要です。
  2. 指導者の役割
    指導者は、学習者の動きの中で感じる「コツ」や「感覚」を的確に捉え、それをどう教えるかが重要であり、単に理論を教えるだけではなく、指導者自身の身体的経験をもとにして、学習者にその感覚を伝えることが求められ、またその形が望ましいと記されています。
  3. 運動現象学の意義
    自然科学的なアプローチでは捉えきれない、人間の主観的な体験を含めた運動学の理解が必要であり、この研究は、運動の指導や学習において、主観的な経験をいかに科学的に分析し、活用するかが探求されています。

特に運動(スポーツ)を教える立場の私たちにとって、理論と実践をどのように結びつけるかについて深い洞察が提供された内容となっているので一読し来週までにレポートの提出をお願いします。


日本靴医学会より各分野における靴と足に関する治療方法や改善策が示されています。また、一本歯下駄に関する研究も示されています(p69-70)一読ください。


乳児を取り巻く環境は家庭及び保育所等と多様化し、乳児保育を担う専門職の専門性の担保は喫緊の課題である。

「指定保育士養成施設の指定及び運営の基準について」の一部改正(平成30年4月27日)により、乳児保育科目【講義】【演習】の変更が示された。

変更の理由は、改定後の保育所保育指針(2018)において、乳児、1歳以上3歳未満児への保育についてそれぞれねらい及び内容が示されたことを踏まえ、関連する教科目(「乳児保育」等)の見直しや内容充実が必要とされたためである。

一読し月末までにレポートの提出をお願いします。


スラックラインによるトレーニング後、左PFCとSM1間のrs-FCが有意に増加し、トレーニング後のパフォーマンス向上に関連しており、左PFCと感覚運動領域間のrs-FCの変化が、オフラインプロセスによるパフォーマンスの変化と相関していた。と記されています。構造的変化は見られなかったが、白質繊維密度がバランス能力と関連していた点も面白い点です。ぜひ、一読ください。

下記、とても参考になります。上記と合わせて一読ください↓

①運動能力のベースをつくるコオーディネーション運動
https://www.ritsumei.ac.jp/research/radiant/article/?id=162

②全身を用いたコオーディネーショントレーニングによるパフォーマンス向上の神経メカニズムを解明
https://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=2330

③筋肉のみならず脳も鍛えられる……運動科学の専門家が実践する「コーディネーショントレーニング」とは何か
https://gendai.media/articles/-/134146?page=1&imp=0#goog_rewarded


現代の日本では、多数の乳児が発達初期から音楽を聴取しており、調査結果によれば、生後5ヶ月までにおよそ8割以上の親がオーディオ機器等で乳児に音楽を聞かせることがあると回答し、音楽が乳児をあやしたり、なだめたりするために使われていることが示唆されています。

結果、音楽の提示により、あやし行動全体の生起傾向に変化は見られなかったが、非リズミカルなあやし行動が減少し、リズミカルなあやし行動の割合が増加する傾向が見られた。と記されています。一読ください。


音声知覚の発達は言語獲得に不可欠であり、乳児の音声知覚能力は生後1年以内に急速に発達すると言われています。

特に、母語や育児環境に基づく音声選好は、言語獲得過程を理解する上で重要であり、乳児行動実験では、方言音声の韻律的特徴が乳児の選好に影響を与えることが示唆されています。

また、音響分析からは、方言間で音響的な違いが見られ、これが乳児の方言音声選好の手がかりとなっている可能性が示されています。一読ください。


乳児期の身体活動の重要性が広く認識されているが、保育者の不足や労働条件の問題が深刻である。

OECDやWHOも乳児期の教育と身体活動の重要性を強調しており、早期の良質な子育てがその後の人生に良い影響を与えるとされています。

評価ツールは26のラベルを中目標とし、そこから7つの大目標が生成され、これらの大目標は「子ども主体」と「保育者主体」に分類され、8つの項目との相関が確認された!と記されています。一読ください。


乳幼児の身体発育は、子どもの健康状態や栄養状態を評価する重要な指標です。

従来の調査結果は母子健康手帳に掲載され、医学的診断や保健指導に活用されてきました。本マニュアルは、最新の調査結果に基づき、乳幼児の身体発育を評価するための方法と注意点が解説されています。

個々の子どもの発育状況は多様であり、一概に標準曲線と比較して評価することの限界も指摘されてはいますが、参考までに一読ください。


本研究の結果から、「目さし」は特に多く「声かけ」で反応され、その内容に対象の名詞が含まれる割合は「目さし」60.0%、「指さし」59.5%であった。また、乳児の視線が母親の声かけを引き起こすまでの平均時間は、発達と共に長くなり、「目さし」は徐々に少なくなることがわかった。と記されています。一読ください。


5ヵ月時の乳児の行動に対する母親の反応は、13ヵ月時の遊びや言語理解に有意な影響を与えていた。具体的には、母親が乳児の非ネガティブな声に対してよく反応する場合、乳児の象徴的遊びや言語理解が優れていることが示された。一読ください。


260人の乳児のうち、61.2%が這いや四つん這いの前に支えなしで座ることができました。親の理解不足や文化的要因が、這い這いと座位のマイルストーン順序の逆転に寄与している可能性が示唆されました。

ピクラーのマイルストーン順序では、這い這いの後に支えなしに座ることが通常の順序とされています。日本では、乳児健診で6ヶ月頃に「引き起こされて座る」、9ヶ月頃に「支えなしに座る」、12ヶ月頃に「自力で座る」といった座位の段階がスクリーニングされています。一読ください。


施設乳幼児の言語発達遅滞は、主に養育者との接触不足が原因とされている。BrodbeckやIrwinの研究によると、施設環境が改善されれば言語発達遅滞が取り戻せる可能性が示唆されている。

乳児のVocalizationが有意に増加し、消去期間では再び減少したが、無強化条件期間の基準には戻らなかった。個人差は見られたものの、全体として強化刺激がVocalizationに与える効果が確認された。と記されています。

被験者数が3名と少ないため、結果の一般化には限界があると感じますが参考までに一読ください。


生後2ヵ月にIFEEL Picturesを用いて評定された母親の情動認知の特性が、母親の敏感性とは独立して、生後18ヵ月の乳児のアタッチメント安定性を予測した。

具体的には、乳児表情写真において喜びや悲しみの情動をより的確に認知していた母親の乳児ほど、後のアタッチメント安定性がより高かった。と記されています。一読ください。


乳児内斜視は早期の診断と治療が重要であり、手術と並んでプリズム治療が有効な治療法として注目されています。

プリズム治療を受けた乳児内斜視の症例では、多くの症例で斜視角の減少が見られ、手術を必要としない症例も存在した。両眼視機能の獲得や視力の向上も確認された。と記されています。一読ください。


計1,101の行動記録が得られ、その中で乳児に対する行動は「接触・愛撫」、「分与・譲渡」、「大人を介する行動」の3つが相対的に多く見られた。

また、幼児の養育的行動は、幼児自身の自発的な関与によって生じることが多いことが示された。

本研究は、0~5歳児が共に過ごす保育現場において、幼児の乳児に対する養育的行動を量的・質的に分析した初めての試みであり参考になる箇所があるので一読ください。


近年の乳児音声知覚の研究は、乳児が周囲の音声の多くの側面に敏感であることを示しています。音韻的な側面では、乳児が多くの音声の対立を識別する能力を持って生まれることが示されている一方、超音韻的な音声成分にも非常に敏感であることが多くの研究で示されています。

これに基づいて、「韻律ブーツトラッピング仮説」が提唱されています。

乳児が言語リズムの区別に敏感である一方で、そのリズム特性に適した分節戦略を採用するかどうかについては混合した結果が得られており、強勢拍リズムや音節リズムの言語の研究では、乳児がそのリズム特性に基づいた分節戦略を採用することが示されていますが、モーラリズムの言語に関するデータは不足している結果と記されています。一読ください。


カントは『判断力批判』の第22節で共通感覚の存在について問を提起しており、その解決は未だ明らかにされていません。

この論文は、この未解決のままに残された共通感覚の意味とその射程を解明しようとするものです。

カントの共通感覚は、「主観的普遍妥当性」を可能にする条件として想定されており、これが経験的な場面でどのように機能するかを明らかにする形となっています。一読ください。


身心変容技法とは、「身体と心の状態を当事者にとって望ましいと考えられる理想的な状態に切り替え、変容・転換させる知と技法」を指します。

この資料は、この技法に関する学際的な研究成果を集めたものとなっています。参考までに一読ください。


体罰やわいせつ行為以外の教員による児童生徒への心理的虐待やネグレクトに関する研究は少なく、その影響が大きいにもかかわらず十分に研究されていない。

教育現場における不適切な行為を「マルトリートメント」として定義し、先行研究を通じてその現状と課題を明らかにすることが目的であり記されています。

国内外の研究を通じて、学校教員から児童生徒へのマルトリートメントが広く存在し、その影響が大きいことが確認された。と記されています。

また、教育現場におけるマルトリートメントが子どもに与える被害についての質的な調査が多く、量的なデータが不足していることも明らかになっている形です。一読ください。


言語によるナラティヴを中心に論じており、非言語的な行為や意味生成のプロセスについては十分に取り扱ってはいない形ですが、「意味の行為」は、個人が体験や出来事を解釈し、意味を生成する過程を指し、「行為の意味」は、その解釈の結果として生じる意味を指しています。

ナラティヴは、これらのプロセスを具体化する重要な媒体であることが分かります。

ジェローム・ブルーナーは、20世紀の心理学における重要な人物であり、彼の「意味の行為」と「行為の意味」は心理学と文化の研究に大きな影響を与えました!一読ください。


ジェローム・ブルーナーの教育理論は、「構造」という概念を中心に展開されています。しかし、「構造」をめぐっては批判も存在します。それは「構造」が学習者とは無関係に存在するものであるという指摘です。果たして「構造」は本当に学習者と切り離されたものなのでしょうか?

「構造」は学習者自身が主体的に理解し、操作するものであるということ。つまり、「構造」の教育的有効性は、学習者との関係性によって決まると記されています。

ブルーナーの「構造」概念に対する理解が深まるだけでなく、教育のあり方そのものを見つめ直すきっかけになると思うので一読ください。


この研究から読解力の低い生徒の理解力が大幅に向上したことが明らかになったと記されており、生徒は対話の中だけでなく、様々な状況で自立した理解力を示した形となっています。

スポーツを指導する上で参考&応用できる部分があると思うので一読ください。


月末に提出してもらう「子どもの遊び環境の設計&教育プログラムの開発」の参考になればと思います。必ず、自然物を取り入れた遊び環境の構築をお願いします!!


安静時の下位胸郭前後径比率は右側で有意に大きく、骨盤右回旋時には胸郭が後方並進し、上部体幹が前方傾斜し、左回旋時には胸郭が前方並進し、上部体幹が後方傾斜したと記されています。

また、下位胸郭前後径比率左右差と骨盤左回旋時の胸郭前方並進には正の相関が認められたとも記されています。一読ください。


若年成人と異なる機能を持つ高齢成人が、不均一な地形を歩行する際の前頭前皮質の活動との関連が調査されています。

機能的近赤外分光法(fNIRS)を使用して、カスタムメイドの地形トレッドミル表面を歩行する際の前頭前皮質の活動を測定し、結果は、地形の不均一性が増すとすべてのグループで前頭前皮質の活性が増加することが示されており、高齢者は若年者とは異なる活性パターンが示されています。一読ください。


週に120-179分自然の中で過ごすことは

健康 (OR=1.59, 95% CI=1.31–1.92) 及び
幸福 (OR=1.23, 95% CI=1.08–1.40) の向上と有意に関連していると示されています。一読ください。


Gボール運動は他の運動に比べて気分改善効果が高く
特に「緊張-不安」or「抑うつ-落ち込み」or「怒り-敵意」or「疲労」などのネガティブな感情尺度が大幅に改善されたと記されています。

また、Gボール運動は他の運動と比較して身体的負担が少ない結果も出ています。一読ください。


母趾は重心を支持する「支持作用」を持ち、第2~5趾は重心を元に戻す「中心に戻す作用」を持つことが確認されています。

さらに、足趾把持筋力が強いほど、重心動揺が少なくなり、動的姿勢制御が安定する傾向が見られたとも記されており参考になるので一読ください。


足趾トレーニングシューズは、裸足に近い運動が可能であり、他のサンダルよりもMP関節の運動範囲や内側縦アーチの角度が増加した結果となっており、また、筋電活動も増加し、足趾トレーニングに効果的であることが示唆されています。一読ください。


対象が健常成人女性に限定されているため、他の年齢層や性別、特に子どもへの適用にはさらなる研究が必要ではある内容ではありますが、浮き趾群では、完全接地群と比較して、足底圧軌跡長が短く、各足趾にかかる荷重量も少ない!!

また、浮き趾群では、重心の前方移動が困難であり、足趾が支持基底面を形成できないため、中足骨頭部に荷重が集中することが確認されたと記されており参考になる部分があるので一読ください。


足趾把握筋力は、20代~30歳代でピークに達し、その後急速に低下し、特に70歳以上では、20歳代の50%にまで低下したと記されています。

また、足趾把握筋力は握力と強い正の相関があり、片足立位保持時間や上肢前方到達距離とも関連が認められたとも記されています。一読ください。


恐怖心を持つ子どもへの水泳指導において、教師がより効果的にアプローチできる手段が提供された内容となっています。

例えば、「段階的な呼吸法の指導」や「水深や水圧に慣れる」、「水中での浮力感覚の習得」などの内容が記されています。asobi+スポーツでも参考になる箇所があるので一読ください。